整復の魔術師 齋藤彰裕です。
前回は、うつぶせでしか寝られない原因として胸郭の硬さをお伝えしました。
https://seifukusalon.xsrv.jp/archives/420
(Part1の記事はこちら。)
今回はクライアントを診てきた経験から、その胸郭の硬さを改善するセルフケアをお伝えします。
1、肺と胸郭の関係
まずはもう一度胸郭を見てみましょう。
前にあるネクタイのような形をした胸骨と、12対の肋骨それと12の背骨(胸椎)からなります。まさしく鳥かごのようです。
この胸郭は、呼吸するときには膨らんだり閉じたりします。それによって肺に空気を出し入れするのを助けます。
だって
肺はただの袋で、自分では動かないから。
肺は自らは動かないので胸郭が動いてくれないと息がしづらいのです。
2、胸郭が動かない、硬い原因は
胸郭が動かない大きな原因は、
捻れて関節が動かなくなっていることです。
関節?と思うかもしれませんが本来動くようにデザインされてるので、実は関節が多いです。
上の図のように、胸骨と肋骨、肋骨と背骨、上下の背骨を繋ぐ部分はすべて関節です。70をこえる関節があり、それだけ動くようにできています。
セルフケアではこの多くの関節を一気に動くようにすることで、胸郭に本来の動きを取り戻し柔軟にします。
3、呼吸が楽になるセルフケア
それではここから実践編です。とても簡単ですが効果のあるケアを1つお伝えします。
まずケアをする前に腕や肩を回してみて今の状態を確認しておきます。
力を抜いて行います。押さえる必要はありません。
方法1(左の胸郭編)
左脇のすぐ下に右手のひらをあてる。
※手を添えるだけ。力をいれて押さえない。
方法2
左脇をだらんと閉じる
※ここで力を抜いておく
方法3
腕の力を抜いたまま左腕をパタパタする(10回くらい)
※腕を写真のように軽く持ち上げ、脇を閉じるといった感じでパタパタする。
10回やってみたら一度手を離して、最初にやったように肩を動かしてみましょう。
きっと胸の真ん中から動かせる感じがでて、軽くなります。(右も同様にしてください)
同じように脇の下に置く手のひらの位置を、脇のすぐ下、そこから手のひら一つ分下、さらにそこから手のひら一つ分下へと3カ所にわけて同様にやっていきます。
上・中・下といった感じです。
これにより胸郭全体の関節がポンプされるようになり、関節の中に流れがうまれることで関節が動くようになります。
力をいれなければとくに身体を壊すこともないので、思いついたときにすると効果的です。1日2~3回を継続するとより効果的です。
※上
※中
※下
4、まとめ
胸郭が動かないと肺が動きづらく、呼吸が浅くなる。
ケアでは力(押さえる等)はいれない。
ケアした後は胸郭が動かしやすくなってるので、ゆっくり肩や腕を痛くない範囲で動かしておく。
ケアは家事をしながらなど、生活習慣上で実行してみる。
是非試してよければ継続してみてください。