斎藤彰裕です。
人に関わる仕事をしていると『軸』という言葉をよく聞きます。
私は身体の捻れを整えることを志事としています。捻れを扱うからこそ軸について感じることがあります。
1、捻れと中心軸
自分に軸をもつ、身体に軸をといわれると、『軸をつくろう』と考える人が多くなります。
しかし、それをすると真ん中が固まって軸のようになってきます。
それっていいことなんじゃと思うかもしれませんが、その真ん中に硬い軸を作る方法をみたらわかることがあります。
中心を硬くする方法、それは捻ることです。
例えば雑巾を絞れば真ん中が硬くなるように、身体を捻れば真ん中が硬くなります。
また心においても、いっぱい色んなことを考えたり悩んだりすると、その思考で心も捻られ、心自体が硬くなってきます。
身体であれ心であれ、その真ん中で固まったものを軸と考えてしまいます。軸は硬いものだからというイメージがあるからです。
しかしそのような硬さが軸だったら、少しの動揺でもバランスを崩します。
何故なら中心に軸があるから。
少しの力でも中心がズレてバランスを崩してしまうので、さらに捻って固める。そのような負の連鎖を続けてしまいます。
(まっすぐが大切と言ってます!)
2、2本の柱と空間
では身体の軸とはどういうものなのか。それは右足を土台とした柱、左足を土台とした柱、この2本の柱が軸になります。2本の軸(2軸)があるからこそ、多少力を加えられてもバランスを崩すことはありません。
そして、この2本の軸がしっかりできると、その間の空間がはっきりできてきます。それが体幹といわれるものであり、口腔や胸腔、骨盤腔といった内臓がおさまる空間です。
体幹やこれらの腔は作ろうとして作られるものでなく、2本の軸がしっかりあるからこそできるものです。
残念ながら多くの方が捻ることによる中心軸になっています。ですから、体幹を鍛えたい、内臓を整えたいときなど、腹筋やお腹の調整などをする前にまず2本の軸をつくって間の空間をつくることが大切です。
(その土台の足は必ず整復します)
3、2本の軸の空間と行動
2本の軸がしっかりできると、間には柔軟な空間ができるので行動でも変化でてきます。これだと思った色んな方向に向かうことができ、そしてニュートラルである元の場所に戻ってくることができます。
行動して様々な環境に身を置き、色んなことを感じつつも、自分に戻ってくることができるということです。
そのような行動をしているひとはその空間が大きくなり、どんな動揺にも揺るがないものとなります。
捻ることで内に固めるか、外へ向かって動いてより柔軟になるか。
軸はみんなにあるものですが、捻ることによってなくなってることも多いです。
まずは捻れを感じることから始めてみませんか。