整復の魔術師 斎藤彰裕です。
整復セミナーにてお伝えしていることは、日々の養生が変える自分の在り方にてお伝えしてきました。
今回はその整復実践の中からまずはリンパってどんなものというところを説明します。
「リンパって大切!」という意識は多くの方が持ってますが、リンパってどういうものなのかを知らないことが多いです。
リンパは身体のいたるところにあります。だからこそリンパがどんなものかを知って、どう流れているのかを知るとどのように流せるかもわかってきます。
1,リンパってそもそも何?
リンパとはリンパ液のことをいいます。リンパ液とは、私たちの身体を形作る細胞の間を満たす液体です。(人間の身体の細胞は60兆個ともいわれます)
まず、心臓からでてきた血液が大きな動脈を通り、細い動脈の枝となり、最後に毛細血管となって身体の隅々に血液を運びます。細胞一つ一つに毛細血管は繋がっていないので、そこから細胞が並んでる場所(間質)に向けて染み出ていきます。
ここで血の赤色のもとになる赤血球は大きくて染みでないので、リンパ液は透明になります。
(血管と細胞とリンパ液の図)
細胞が並んでる場所にでたリンパ液は、リンパ管という管を通って集まっていきます。集まってきたリンパ管はリンパ節という関所を通過していき最終的には大きな静脈に繋がり心臓へと戻ります。
細胞はこのようにリンパ液のプールに浮いてるような状態です。だからこそプールの水、つまりリンパ液は常に流れてキレイじゃないといけません。
2,リンパって何してるの?
大きな働きは2つです。
一つは、細胞からでた老廃物などを運ぶことです。
一つは、身体を敵から守ること。つまり免疫を担っています。
細胞は浮かんでるプールであるリンパ液に、いらないものを捨てていきます。細胞活動(代謝)で出た不要なものなどです。またそのいらないものには、身体に侵入してきた細菌やウイルスも含まれます。
またリンパにはリンパ球というウイルスなどの外敵から守る機能をもつ細胞があります。このリンパ球には他のリンパ球を助けるものがあったり、直接ウイルスを攻撃したりするものなどがあります。
細胞に入ったウイルスは、リンパ球により倒されますが、残ってしまった場合、リンパ管が集まってできているリンパ節で増殖することもあります。「リンパが腫れて喉が痛い」などはこのような状態です。
3、リンパってどうやって流れるの?
血液(動脈)は心臓が押し出しくれますが、リンパはそうはいきません。大きなリンパ管は周りが筋肉でできています。また途中にはリンパ節という大きな空間があります。イメージをいえばスポイトです。
水をいっぱい含んだスポンジにスポイトが刺さってるとしましょう。スポイトに水をいれていくならどうするでしょうか?
スポンジを押す?
スポイトのてっぺんを押す?
もちろん、スポイトのてっぺんを押すになるとおもいます。離したときに水が引き上げられて沢山入るからです。事実、太いリンパ管の部分は筋肉で囲まれていて、自らの動きで押して引き上げます。
またリンパ節は顎の下や脇の下に多く、食べたり、腕を動かしたりなど常にスポイトのてっぺんであるリンパ節が、押されて戻るときに引き上げられるようになっています。
(リンパ管とリンパ節の分布)
こういったいわばポンプの仕組みの方が、押し流すより労力が少なくてすむからです。
こういった本来の機能からみてもわかるように、リンパは必ずしも押し流したらいいわけではなく、ポンプの作用でうまく引き上げたほうがいいのです。
そしてリンパ浮腫など流れが悪い状態には、捻れも大きく関わっています。
続く